ローカルチャレンジプロジェクト Local Challenge Project

In 福崎町駅前観光交流センター

駅前観光交流センターは、コワーキングスペースやカフェ、ショップなどの活用やイベントを通じて地域の人と人をつなぐ交流の場づくりに取り組んでいます。
2019年2月に実施したローカルチャレンジプロジェクトでは、まちづくりに関心のある方、店舗開業や起業を目指す方、直売に挑戦したい生産者、多様な人材と交流したい方などを対象に、セミナー、チャレンジショップを展開し、多くの方にご参加いただきました。

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プロジェクトの一環で、神戸新聞紙面にて掲載した駅前観光交流センターの特集ページをWEB版にアレンジして掲載します。駅前観光交流センターのことが、“まるわかり”の内容です!ぜひご一読ください!

※新型コロナウイルスの影響で延期となった、4回目のセミナーとマルシェは、2020年度実施予定です!詳細が決まりましたら、改めて、当サイトにてお知らせします。

まちの元気ここから地域の人をつなぐハブに

地域の人と人をつなぐ施設としてさまざまな場や機能を提供している福崎町駅前観光交流センターがオープンして約半年が経った。多様な人材が集まる場として機能し、そこから新たに店を開業しようとする動きや、地域の若い人に働く場を生み出すことを目指した団体も誕生している。地域の交流拠点となっている同センターの今を紹介する。

「福崎町駅前観光交流センター」はJR播但線福崎駅に隣接する敷地に昨年10月6日オープン。鉄骨2階建ての建物は前面がガラス張りで、だれでもが気軽に集えるように明るく開放的なつくりとなっている。

センターのキーワードは「交流」だ。1階には各種観光リーフレットやデジタルサイネージが配置され、観光情報や地域情報などを発信し、観光に訪れた人を受け入れる場ともなっている。「まちライブラリー」は、地域にかかわる本などを読んだり、借りたりできるスペースで、子ども向けに読み聞かせの会なども開かれている。

ワゴン
チャレンジショップ

カフェスペースでは、コーヒーやもちむぎラテ、地元の方が作ったお菓子のほかビールなどを楽しめる。物販スペースでは、福崎町の特産であるもちむぎを使った食品をはじめ地域の産品や妖怪グッズが販売されている。店舗開業を目指す人がお試しに商品を販売するチャレンジショップとしても使われている。

2階は、フリーで仕事をしている人やテレワークの社員、学生などが利用できるコワーキングスペースが整備されている。約20人分の席が用意されており、デザイナーやライターなどのクリエーターのためのビジネスや情報交換の場となっているほか、高校生、大学生のための学習スペースとしても活用されている。また、外側のオープンスペースがテラスになっており、暖かくなればビアガーデンなどとしての活用も予定している。

コワーキングスペースを利用してさまざまなセミナー、イベントも活発に行われている。2月には起業をしたい人、直売に挑戦したい生産者などを対象にしたセミナー「ローカルチャレンジプロジェクト」が開催された。登壇した講師からは「地域の価値を向上させるために地域の人が主体になって取り組むエリアマネジメントが重要」「地域にいる魅力的な人を発掘しつなぐことで地域を元気にする新たな知恵が生まれくる」とメッセージが発せられ、同センターのような場の重要性が強調された。

その後に開かれた参加者どうしの懇親会を通じて新たな動きも生まれている。自作のアクセサリーを扱う店やクラフト雑貨などを販売する女性経営者が同センター内のチャレンジショップの利用を試みるほか、他町から参加した店舗経営者が福崎町の特産であるもちむぎを使ったメニューを開発し、福崎町内で店を開こうとしている。

セミナー セミナー
ラ・ポール代表 藤尾勇典さん

コワーキングスペースを積極的に活用する一人が、姫路市内でWebマーケティングのコンサルティングを行うラ・ポール代表の藤尾勇典さん(34)だ。藤尾さんは福崎町出身で26年間暮らした後、姫路市内に拠点を移し事業を営んでるが、「いつか故郷の福崎町に恩返しをしたいと考えていた」そうで、交流センターがオープンすることを知りすぐにコワーキングスぺ―スの利用を申請。以降、「仕事での打ち合わせなども含め今ではほぼセンターを拠点に事業活動を行っている」という。

2月に開かれた「ローカルチャレンジプロジェクト」には藤尾さんが仕事などを通じて交流のあったクリエーターや店舗関係者などを誘い人と人をつないだ。その交流の中から知り合った人と意気投合し、神崎郡内の農家、クリエーターらと5人で「ひととせ」という新しい地域おこし団体を結成、4月から、地域の高校生、大学生と企業をつなぐイベントを仕掛けていく予定だ。「東京に出ていかなくても、地域には魅力的な人、企業があることを知ってもらい、福崎町で働き、起業する選択肢があるんだということを伝えていきたい」と話す。

同センターの運営に当たる株式会社PAGE、創造都市推進室の神谷周作氏は「センターが起点になってまちのにぎわいづくりに貢献したいと思う人が増え、その交流の中から新たなまちづくりの輪が広がっていけば」と期待を寄せる。